おはようございます!
今回は大分県臼杵市にある「見星禅寺(けんしょうぜんじ)」さんをご紹介します。
見星禅寺さんは、観光地として人気の二王座エリアのあたりにある臨済宗の禅寺。
歴史を感じさせる立派な山門が目印です。
私が参拝した2023年1月の頃は、ちょうど本堂の改修中でして、ご本尊は別の建物に移動されていました(半年後くらいには本堂に戻されるとのこと)。
ちょうどお寺の方がおられたので、別の建物におられるご本尊さまにお参りさせていただきました。
ご本尊は観世音菩薩さま。
渋い色合いで歴史を感じさせますね。
ご本尊は見星禅寺ができる前に別の寺にあったもので、1000年くらい歴史があるそう。
前のお寺が薩摩兵を手当したことで大友宗麟が寺を焼き、寺の人が本尊を持って逃げたと伝わるそうです。
見星禅寺の創建は寛永11年(1799年)、臼杵城主の稲葉一通公が、駿府臨済宗より鉄山宗鈍禅師の法孫・一翁東二禅師を拝請して、開山されました。
そしてこちらのお寺で有名なのが、一つだけ願いを叶えてくださるマリア観音さまです。
有名ではあるのですが、普通に境内を見回っているだけでは分かりにくいかもしれません。
ついつい表側にある小さなお地蔵さんと見間違えてしまいます。
なので、建物の左手にある墓地の中を通って、建物の裏手に回りましょう。
すると、なんとも趣のある裏庭に出ます。
ここにマリア観音さまがひっそりとおられました。
よく見ると両手が、キリスト教ならではの組み方のようにも見えますね。
マリア観音さまは「一言地蔵」とも呼ばれる隠れキリシタン時代のマリア観音(織部形蹲作)で、キリシタン弾圧を恐れて川に廃棄されていたものを、当時のお寺の住職さんが引き揚げたのだとか。
そして見星禅寺さんは、豊後臼杵西国第十六番の札所でもあり、臼杵八ヶ所霊場の第五番札所でもあります。
(ちなみに臼杵八ヶ所霊場では一言地蔵マリア観音にお参りします)
お寺さんでは快くご朱印を書いていただけました。
ご朱印には「聖観世音」とご本尊の名前が書かれていますね。
さらに見星禅寺さんでは、精進料理も出されています。
お寺から徒歩圏内、二王座の高台に「星月庵」という店があるのです。
禅寺で長く修行し、料理の指導をされていた見星禅寺の和尚さんが、ここでの精進料理を監修され、なんと自ら給仕をしてくださいます!
まず出てきたのは、緑茶と大分県名物かぼすのマーマレード。
一般的なマーマレードは甘くて苦手なのですが、めちゃくちゃ美味しくて驚きました!
お寺に実っているかぼすを使っているとか。
年明け7日で採った海藻を乾燥させ、今年一番の海苔を使った一皿。
お麩を時間かけて練って、粘りを出し、鶏の唐揚げのような食感とふくよかな味わいを出した一皿。
などなど、とにかく手が凝っています。
ちなみに吸い物は、禅寺の出汁の製法で作られているそうで、食べながら仏教文化を学ぶ機会になりました。
見星禅寺と星月庵は、是非セットで訪れてみてくださいね!
《見星禅寺》
大分県臼杵市臼杵277
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